貿易ニュース 5月2009年 

27/05/09 遺伝子組み換え作物の禁止措置を5年間延長 − タスマニア州
27/05/09 増加する牛肉輸入割り当て枠の条件は国際貿易ルール通り − EU
27/05/09 4月の日本向け豪産牛内臓は前年同月比7%減の2,231トン
27/05/09 洪水と強風でマカダミアの収穫に影響−ニューサウスウェールズ州
27/05/09 EUが牛肉の輸入枠を増やし、豪州の牛肉輸出業者に危機感
27/05/09 ロックデールビーフが従業員150人を削減、牧草肥育牛に変更
20/05/09 キーウィー・フルーツ業界の苦悩
20/05/09 豪州最大の農業投資管理会社が管財人の管理下に
20/05/09 ヨーロッパへの豪産カンガルー肉輸出に暗雲
20/05/09 ラクダの食肉処理能力が需要に追いつかない−南オーストラリア州
20/05/09 豪ドル安と景気後退でオーストラリア産生鮮果物、野菜の輸出が増加
20/05/09 中国がオーストラリア産コークス炭の輸入を大幅に増やす
13/05/09 4月のNZの新車販売が崩壊、乗用車が前年同月比で36.5%減
13/05/09 1-4月の日本向け豪産冷蔵グレインフェッド牛肉は18%増加
13/05/09 政府の景気刺激策により、新規農耕機械の販売が増加
13/05/09 豪華船造船所のリビエラ社が管財人の管理下に−クイーンズランド州
13/05/09 豪産ヤギ肉の輸出マーケットとしてメキシコが浮上
13/05/09 4月の豪州の新車自動車販売台数は前年同月比23.9%減
06/05/09 ペットボトル入りのワインは環境に優しい
06/05/09 日本政府による非ミバエ発生地域の承認で、柑橘類の輸出に追い風
06/05/09 カンタス航空と5年間の新規契約を獲得−富士通オーストラリア社
06/05/09 世界的に不況でも、ナマコの需要は高い − クイーンズランド州
06/05/09 豚インフルエンザの流行でクロコダイルの肉の販売増を期待
06/05/09 豪産、NZ産牛肉などに対し輸入割り当て制度を導入−インドネシア

                                                                 

05月27日2009年 遺伝子組み換え作物の禁止措置を5年間延長 − タスマニア州

  タスマニア州議会は遺伝子組み換え生物(GMO)の解禁を、少なくとも5年間は禁止する法案を可決した。 これにはタスマニア州に遺伝子組み換え操作を行なった植物の種子を持ち込むことを、一切妥協せず完全に禁止する規則も含まれている。 
  しかし、タスマニア州のカノーラ生産者は、「今、タスマニア州の厳しい規則に沿った遺伝子組み換え操作を行なっていない種子だと保証する種子販売業者を見つけるのは不可能である」と話す。 Roberts Ltd社の農学者テリー・ホラン氏は、「オーストラリアのすべての州は、タスマニア州に対して植物の種子に遺伝子組み換え操作を行なった種子が混入する割合を0.1%まで容認することを求めている。 我々もタスマニア州政府に働きかけている。 オーストラリアの種子販売業者は、一切妥協しない規則(遺伝子組み換え操作の種子の混入が0%)を満たすのは困難である」と語った。 (Source: ABC, 26/05/09 "Tasmania extends anti-GM ban")  

05月27日2009年 増加する牛肉輸入割り当て枠の条件は国際貿易ルール通り−欧州連合

  欧州連合(EU)は、新しく引き上げられる牛肉の輸入枠の割り当て条件は、国際貿易ルールに違反しないと反論した。 
  しかし、連邦政府のサイモン・クリーン貿易相は、今回認められる牛肉の種類により、オーストラリアの農家が新たな輸入枠の割り当てを得ることが出来なくなるのではないかと懸念している。 
  欧州連合本部のキャンベラに駐在する代理人のデービット・ダリー氏は、「どの国がルールを満たしているのかは今は言えない。 成長促進ホルモンを使用せずに高品質の牛肉を生産している大手輸出業者があるアメリカも候補のひとつである。 オーストラリアも成長促進ホルモンなしの高品質の牛肉を生産している農家があることも理解している」と話した。 (Source: ABC, 22/05/09 "EU beef quota 'within world guidelines")

05月27日2009年 4月の日本向け豪産牛内臓は前年同月比7%減の2,231トン
  4月のオーストラリア産牛の内臓価格は、各海外マーケットの需要の違いにより様々な結果となった。 日本と韓国向けは経済低迷の影響を受けて、それぞれ前年同月比7%減の2,231トン、同8%減の1,743トンとなった。 4月の日本向けの牛の内臓の大半はタンで、タン(ルート)の価格が前年同月比10%減の$2.75/kgで、タン(スイスカット)は同27%減の$11.47/kgとなった。 サガリ(Thick-skirt)も平均価格が前年同月比20%減の$3.81/kgとなり、ハラミ(Thin-skirt)も同24%減の$3.78/kgとなった。 韓国向けのホホニク(Cheekmeat)の価格は、需要が高く、前年同月比2%弱増の3.29/kgとなっている。 
  4月のロシア向けの牛の内臓は、米国産と南米産との競争が激しく、前年同月と比べて66%減って666トン(85%以上がレバー)となり、レバーの価格も前年同月比
33%減の$1.02/kgであった。 (Source: MLA, 15/05/09 "Beef offal prices vary")
05月27日2009年 洪水と強風でマカダミアの収穫に影響−ニューサウスウェールズ州

  洪水と強風により、ニューサウスウェールズ州北部のマカダミアの収穫作業が途中で終わりになるかもしれない。 今年のオーストラリアのマカダミアの収穫量は記録的な4万7,000トンになると予想されていた。 
  業界団体Australian Macadamia Societyのジョリオン・バーネットCEOは、「今回の悪天候で、マカダミアの収穫量が予想より20%減少するかもしれない。 特に州北部の農家にとって大変厳しい状況となる。 一部の農家の人たちは、洪水により畑にも行けなくなったり、マカデミアが木から落ちて流されている。 最高のシーズンを予想していたのに、非常に悲惨な状態になった」と話した。 (Source: ABC, 22/05/09 "Macadamia season not all it was cracked up to be")

05月27日2009年 EUが牛肉の輸入枠を増やし、豪州の牛肉輸出業者に危機感
  オーストラリアは、欧州連合(EU)が設ける牛肉輸入の新しい関税割当制度(Tariff Quota System)が、豪産牛肉に不利にならないよう協議するために緊急の会合をEUに求めている。
  EUが発ガン性がある成長促進ホルモンを使用していると主張して、米国産牛肉の輸入を禁止している。 それに対してアメリカがWTOに提訴しているなかで、アメリカとEUが協議した結果、 EUが成長促進ホルモンを使用していない米国産牛肉へ新しい関税割当を20,000トンを認める法律を制定する可能性が出てきた。 もし今回の関税割当を増やす措置が、WTOへの提訴を解決するために行なわれるのであれば、成長促進ホルモンを使用しない豪産牛肉と競合する米国産牛肉がこの新しい関税割当枠をすべて取得してしまうことになる。 豪産牛肉のEUへの輸出額は年間1億3,600万ドル以上であるが、現在EUの規則によって年間7,150トンしか輸出できない制限がある。 
  オーストラリア政府は、今までの実績を踏まえて、オーストラリアの牛肉輸出業界がこの重要なEUマーケットで今後も成長することを手助けしていくとしている。 
  業界団体Cattle Council of Australiaのデービット・イナル専務理事は、「豪産牛肉のEUへの高級牛肉の輸入枠がたったの7,150トンだけで、今回のアメリカとEUとの協議で、米国産高級牛肉に20,000トンの新しい輸入枠が割り当てられるかもしれない。 我々の理解では、新しい輸入枠は、WTOのルールに則って、世界的に分配されるべきである」と語った。 (Source: The Land, 21/05/09 "Australia seeks urgent talks with EU on beef market access")
05月27日2009年 ロックデールビーフが従業員150人を削減、牧草肥育牛に変更
05月20日2009年 キーウィー・フルーツ業界の苦悩

  今年はオーストラリア産の果物や野菜の輸出が増加しているが、すべての品目が増えているわけではない。 今年のキーウィー・フルーツの輸出は40%減少した。 イタリアやニュージーランドでの豊作により、オーストラリア産キーウィー・フルーツの需要が低下している。 
  オーストラリアで最大のキーウィー・フルーツ輸出業者であるジェミー・クレイグ氏は、「輸出は低調で、バイヤーの支払いが滞っていることで、さらに困難な状況に陥っている。 海外企業への支払いの取立ては距離的にも、海外の司法制度が違うことでより難しい。 海外との取引をする際は、相手をよく確かめなければならない」と話した。   一方、ニュージーランドでは、キーウィー・フルーツの生産者たちは今週襲った嵐による被害状況を調べている。 ニュージーランドの主要なキーウィー・フルーツの産地であるTe Puke地域に、ヒョウを伴った嵐が2回襲い、収穫時期である250戸の生産者に被害を与えた。 生産者のピーター・オムンブラー氏は,「一部の畑は壊滅状態であるが、輸出に影響を与えることはないと思う。 おそらく全体の収穫量の約5%くらいが被害を受けている模様であるが、被害に遭った農家にとっては深刻な問題である」と語った。 (Source: ABC, 15/05/09 "Troubles in the kiwi fruit industry")

05月20日2009年 豪州最大の農業投資管理会社が管財人の管理下に
  オーストラリアで最大の林業への投資管理会社が管財人の管理下に入り、4万人以上の投資家から集めた総額40億ドルの資金がどうなるかは不明である。 日刊紙オーストラアン紙は、先月破綻したライバルのTimbercorp社の4倍の規模を持つ農業投資管理会社Great Southern社が、4月末に破綻したと報道している。 
  木材パルプ、牛、ブドウ生産に焦点を当てて投資し、管理もおこなう同社に4万3,000人の投資家が投資していた。 投資家に節税効果があるとして投資を募っていたGreat Southern社の破綻によって、農業と林業に使用されている175万ヘクタールの土地が市場で売却される可能性が出てきた。 (Source: AAP, 18/05/09 "Forestry investment scheme owes billions")
05月20日2009年 ヨーロッパへの豪産カンガルー肉輸出に暗雲

  カンガルー産業への衛生問題についての報告書が発表されたことで、オーストラリア産カンガルー肉のヨーロッパへの輸出が懸念されている。 欧州連合(EU)は、動物保護団体のAnimal Liberationに動物の健康基準、動物福祉、カンガルーの狩猟維持の可能性の報告書を依頼していた。 ロシアは昨年、カンガルー肉から抗生物質が発見されたとして、3ヶ所のオーストラリアの食肉処理場からのカンガルー肉の輸入を禁止している。 
  ニューサウスウェールズ州Animal Liberationのマーク・ピアーソン理事は、「EUに提出された報告書では、食用のカンガルー肉の一部から大腸菌やサルモレラ菌が発見されたことを明らかにしている。 毎年300-500万頭が狩猟されるカンガルーの衛生処理をすべて管理するのは不可能である。 カンガルーが持ち込まれ、食肉処理される輸出向けの処理場は、高い衛生基準が必要とされる。 しかし、ブッシュで射殺されたカンガルーは、時には気温が30度にもなる夜間に7-8時間もトラックに乗せられ、その後ほどんど管理者のいない冷蔵庫で保管されている。 これではオーストラリアのカンガルー産業は高い衛生基準を保つことが出来ず、EUの基準を満たすことが出来ない」と話した。 
  オーストラリアには少なく見積もっても3,000-5,000万頭のカンガルーが生息し、その約10%が狩猟されている。 オーストラリアのカンガルー産業は総額2億ドルで、世界27ヶ国に輸出されており、輸出量の80%以上がロシアとヨーロッパに輸出されている。 連邦政府トニー・バーク農業相は、オーストラリアのカンガルー産業の衛生基準を擁護し、「オーストラリアは、輸出に対しては高い食品安全基準を保っており、輸出先国の輸入基準を満たしている。 我々は最近中国政府に対し、オーストラリア産カンガルー肉の宣伝活動を積極的に行なっている」と反論した。 (Source: AAP, 15/05/09 "EU may ban Australia's kangaroo exports") 

05月20日2009年 ラクダの食肉処理能力が需要に追いつかない−南オーストラリア州

  ラクダの食肉処理場のマネージャーは、政府はオーストラリア奥地にいるラクダを有害動物として駆除するのではなく、ラクダの肉の輸出を推進するためにもっと投資をすべきであると話している。 南オーストラリア州Peterboroughにあるオーストラリアで2ヶ所しかないラクダの食肉処理場のひとつは、世界中のイスラム社会からの高い需要に対応が出来ていないとしている。 
  同処理場のマネージャーのイワン・クルター氏は、「ラクダ産業は、地方や先住民アボリジニ社会で雇用を創出している。 しかし、政府はアボリジニ社会と協力して南オーストラリア州へ輸出収入をもたらすことをせずに、野生のラクダを有害動物として駆除することを主張している。 Peterboroughの労働者たちは、この新しい産業に期待しているのに」と話した。 (Source: ABC, 15/005/09 "Camel abattoirs can't keep up with demand")

05月20日2009年 豪ドル安と景気後退でオーストラリア産生鮮果物、野菜の輸出が増加

  過去最高のレベルまでは到達していないが、オーストラリア産果物、野菜の輸出量が伸びてきている。 業界の研究・開発団体であるHorticulture Australia Limitedの最近の統計で、今年度の現時点で、昨年度より12%増加していることが分かった。 この増加率は過去4年間で最も高い数字である。 
  輸出開発マネージャーのウェイン・プロウス氏は、「今年度が終わる6月までには、合計8億2,000万ドルの生鮮果物、野菜が輸出される見込みである。 この増加は為替によるものが大きく、特に我々の主要マーケットであるアジアにおいて豪ドル安が大いに貢献した。 また景気後退により、ひとびとは自宅で料理するために生鮮食品の'購買に意識が戻っている」と話した。 (Source: ABC, 14/05/09 "Recession helping horticulture exports")

05月20日2009年 中国がオーストラリア産コークス炭の輸入を大幅に増やす

  中国が製鉄所で使用するオーストラリア産コークス炭の輸入を大幅に増やしている。 今年の1月から3月まで367万トンを購入しており、昨年の同期はたった7万2,000トンであった。 
  PricewaterhouseCoopers社の世界鉱山アナリストのティム・ゴールドスミス氏は、「輸出の量としては素晴らしいが、それらは低品質なものであるから、そんなに興奮するものではない。 しかし、オーストラリアのコークス炭の生産者の多くは、中国への輸出を伸ばそうとしている。 中国の石炭鉱業の業界は安全性の問題を抱えており、一部では閉鎖しているところもある。 これが理由のひとつとして、昔から世界の石炭マーケットで中国とオーストラリアが競争関係にあるが、中国がオーストラリア産のコークス炭の輸入を増やしている。 世界最大の製鉄メーカーは中国にあり、オーストラリアにとっては大きなマーケットである。 オーストラリア産のコークス炭は世界で最高の品質で、今後中国は長期的な輸出相手国になる可能性がある」と話した。 (Source: ABC, 12/05/09 "China buying more Australian coking coal")

05月13日2009年 4月のNZの新車販売が崩壊、乗用車が前年同月比で36.5%減

  ニュージーランドの4月の新車自動車販売は、主要先進国の自動車マーケット以上に悲惨な結果となった。 4月の新車乗用車の販売台数は3,525台で、今年の3月と比べて27.3%減り、前年同月比で36.5%減少した。 これは4月としては少なくとも過去35年間で最低の数字となった。 新車商用車の販売台数は1,204台で、今年3月と比べて23%減、前年同月比で40.5%減少し、2001年以来最低となった。 今年に入ってからの乗用車と商用車を合わせた新車販売台数は2万2,740台となり、前年同期比で33%減となった。 
  ニュージーランド自動車産業協会のペリー・ケアーCEOは、「海外のマーケットを見ると、新車販売台数の落ち込み傾向はこの数ヶ月止まっており、我々も最悪の時期は過ぎたことを望む」と話した。 メーカー別の4月の販売台数は、乗用車、商用車ともにトヨタが1位で、車種別では1位のトヨタ”カローラ”が、2位のホールデン”コモドア”の差を広げている。 (Source: MIA, 04/05/09 "April sees collapse in new vehicle market")

05月13日2009年 1-4月の日本向け豪産冷蔵グレインフェッド牛肉は18%増加
  今年1月から4月までの日本向けのオーストラリア産牛肉は、日本の景気後退にもかかわらず、記録的なさまざまな結果となった。 高価な冷蔵グレインフェッド(穀物飼育)牛肉は前年同期と比べて18%増えて3万7,145トンとなり、低価格の冷凍グラスフェッド(牧草飼育)牛肉は前年同期と比べて5%減って4万4,665トンとなった。 全体的にはこの4ヶ月間の日本向けオーストラリア産牛肉は前年同期比で1%減の11万2,611トンとなっている(豪農林水産省調べ)。 
  冷蔵グレインフェッド牛肉の輸出が好調なのは、オーストラリアの供給増加、他の輸出マーケットからの需要減少、豪ドル安のために価格に割安感が出たためである。 それに加えて、日本でのオーストラリア産牛肉の販売量が増えてきており、セールや値引きの回数が増えて価格に敏感な消費者の関心を惹きつけている。 一方、冷凍グラスフェッド牛肉と加工用牛肉は他のマーケットとの競争がある。 特にアメリカは米ドルが豪ドルに対して高くなってから加工牛肉を積極的に買っている。 オーストラリア産牛肉を主に使用している日本のファーストフード店の需要は堅調であるが、 必要な量だけを買っているという状況である。 
  5月の日本向けの見通しとしては、
ゴールデンウィークの影響を受けることや、5月中旬から6月末までの牛肉の需要が減少する時期に、小売価格が下がるかどうか、またバイヤーがどれだけ在庫を抱えるかによる。 (Source: MLA, 07/05/09 "Japan demand holds out, despite recession")
05月13日2009年 政府の景気刺激策により、新規農耕機械の販売が増加

  まだ議会では承認されていないが連邦政府の税制優遇策により、農家の人たちは新しい農耕機械の購買を始めている。 連邦政府は、総額420億ドルの景気刺激策の一環で、自動車や設備などへの投資に対し暫定投資控除を10%から30%に引き上げる。 これは6月30日までの発注が対象となる。 農耕機械ディーラー、農家、会計士たちは、「農家は、今回の減税措置を利用して新しい機械を購入することになる」と話している。 連邦政府によると、この景気刺激法案はすでに上院を通過しており、来週には下院により可決されるとしている。 (Source: ABC, 05/05/09 "Tax concession prompts boom in farm equipment sales")

05月13日2009年 豪華船造船所のリビエラ社が管財人の管理下に−クイーンズランド州

  最近の経済減速の影響を受けて、クイーンズランド州ゴールドコーストで象徴的な企業である、豪華ボートのメーカーのリビエラ(Riviera)社に5月8日管財人が任命された。 唖然とした従業員たちは、同社のCoomeraにあるビルで今朝このニュースを知った。 
  リビエラ社は一時期、クイーンズランド州で最も成功した企業のひとつとされており、同社の製造する豪華ボートは世界中で販売されていた。 しかし、最近は需要が落ち込み、昨年は従業員の約半数を削減していた。 同社は今日の午後従業員に説明を行なう予定である。 同社の2008年6月期の年次報告書によると、損益が前年度の90万8,000ドルの黒字から2,300万ドルの赤字となっていた。 (Source; Courier-Mail, 08/05/09 "Receivers to be appointed to luxury boat maker Riviera")

05月13日2009年 豪産ヤギ肉の輸出マーケットとしてメキシコが浮上

  連邦議会の議員はオーストラリア産ヤギ肉の次の輸出マーケットとしてメキシコを期待している。 Kalgoorlie地区選出の自由党バリー・ハッセ議員は最近、オーストラリアの将来の貿易の機会を協議するために貿易代表団と共にメキシコを訪れた。 
  ハッセ議員は、「ヤギ肉はメキシコの食生活のなかで人気があり、同国の人口が1億人以上であることを考えると、オーストラリアにとって大きな輸出マーケットとなる。 ただ、問題はメキシコでの検疫であるが、多くの我々の生体ヤギやヤギ肉の輸出マーケットと同様に、メキシコも需要に対する供給が万全ではない」と語った。 (Source: ABC, 08/05/09 "Mexico looms as market for goat meat")

05月13日2009年 4月の豪州の新車自動車販売台数は前年同月比23.9%減

  連邦自動車産業会議所(FCAI)が発表した統計によると、4月の乗用車、SUV(スポーツ用多目的車)、商用車を含めた新車販売台数が6万3,965台 となり、前年同月と比べて23.9%(2万0,096台 )減少した。 また、1月から4月までの累計では27万6,935台となり、前年同期比で20.3%減少している。 
   FCAIのアンドリュウ・マッケラーCEOは、「統計が示すとおり、新車マーケットは依然厳しい状態で、特に4月はイースター休暇も影響している。 季節的な要因を調整すると、概して言えば、この数ヶ月は安定している。 引き続き販売台数が安定するのを望んでいる。 自動車業界は、連邦政府による新車購入の際の減税をてこにして、今後2−3ヶ月のうちに販売台数の回復が可能となる努力を行なっている。 消費者も新車に対する興味や奨励プログラムを認識している兆候が出てきている」と話した。 
  4月のメーカー別の販売台数のトップはトヨタの1万3,033台で、2位はホールデンの7,829台、フォードは6,836台で3位となっている。 (Source: FCAI, 05/05/09 "Fall In April New Vehicle Sales").

05月06日2009年 ペットボトル入りのワインは環境に優しい

  ワインのマーケティング専門家は、プラスティック容器入りのワインは、ワイナリーにとって生産と輸送の面で経費が節約できるとしている。 ワイン生産者のフォスターズ社は来週、Wolf Blassブランドのプラスティック・ボトルに詰めたワインを発表する。 南オーストラリア大学のラリー・ロックシン教授は、「今回の動きは、世界中のすべての産業を対象とした環境に優しい対応の一環である。 ガラスのボトルは、生産するのに多くのエネルギーを必要とし、重量も重い、リサイクルも可能であるが、プラスティックのペットボトルもリサイクルができ、非常に軽くて、生産コストも低い」と話した。 (Source: ABC, 05/05/09 "Plastic wine bottles more green than glass")

05月06日2009年 日本政府による非ミバエ発生地域の承認で、柑橘類の輸出に追い風
  日本政府が大サンレイシア地域(Greater Sunraysia District )をミバエ発生地域でないと承認したことにより、オーストラリアの柑橘類の輸出業者にとって追い風となっている。 
  連邦政府トニー・バーク農業相は、「MilduraからSwan Hillにかけての生産者は今回のニュースを歓迎し、今後日本へ輸出するのに費用がかかる特別な処理をする必要がなくなった」と話した。 現在はオレンジ、レモン、ミカンを日本に輸出する際、ミバエを駆除するために収穫後低温での消毒処理が義務付けられていた。 しかし、今回日本政府は、ニューサウスウェールズ州とビクトリア州の第一次産業省が実施した監視、トラップ検査、侵入検査により、サンレイシア地域をミバエのいない地域と承認した。 
  オーストラリアは昨年、日本へ1万5,000トンの柑橘類を輸出しており、輸出額も1,900万ドル以上となっている。 バーク農業相は、「今回の新しいオレンジ、レモン、ミカンに対する輸出の取り決めによって、日本へ柑橘類が新鮮なうちに到着できるようになり、輸出業者にとっても高い消毒処理費用が節約できる。 オーストラリアの検疫を統括するバイオセキュリティー・オーストラリアがオーストラリアの柑橘業界と協力して、日本政府からミバエの発生地域でない承認を勝ち取った。 昨年私が日本を訪れた際にもこの問題を日本の当局と協議しており、今回の日本の農林水産省の決定を歓迎する」と語った。 (Source: The Land, 04/05/09 "Export boost as Japan accepts Sunraysia citrus is fruit-fly free")
05月06日2009年 カンタス航空と5年間の新規契約を獲得−富士通オーストラリア社
  ビジネス、インフォーメーション・テクノロジー、コミュニケーションのコンサルティング企業の富士通オーストラリア社は、カンタス航空の国内線と国際線のすべてのエンド・ユーザーに提供するサービスの契約を獲得した。 契約期間は5年間で、カンタス航空が2年間延長できるオプション契約も含まれている。 
  契約では、富士通オーストラリア社は、カンタス航空のオーストラリア国内と国外において、すべてのデスクトップ・コンピュター、周辺装置のインフラ、Eメール、記憶装置を提供し、サービス・デスクや現場での支援体制を構築する。 今回の契約は、世界的に有名なインフォーメション・システム提供企業が参加する入札で富士通オーストラリア社が選ばれた。 今回の業者決定作業は長期間に渡り慎重に行なわれ、最初の入札募集は2008年7月であった。 その結果、富士通オーストラリア社は、テストラ社、ユニシス社、ヒューレット・パッカー社、IBM, TCS社を抑えて契約を獲得した。 (Source: T&L News, 30/04/09 "Fujitsu wins five-year Qantas contract")
05月06日2009年 世界的に不況でも、ナマコの需要は高い − クイーンズランド州

  世界的な経済危機にも拘らず、オーストラリアの古くからの輸出品目への中国からの需要は引き続き高くなっている。 ナマコの貿易は400年以上前からオーストラリアの先住民と中国との間で行なわれている。 クイーンズランド州の漁師たちは今、医療用や媚薬として使用されるこのナマコを獲って輸出している。 
  クイーンズランド州北部の漁師マーチン・カーニンガム氏は、「ナマコの価格は上がってきており、1キロ当たり25ドルになっている。 ナマコの需要は高くなっているが、世界的には供給は減ってきている。 価格は引き続き上がってきている」と話した。 (Source: ABC, 30/04/09 "Sea cucumber market thriving")

05月06日2009年 豚インフルエンザの流行でクロコダイルの肉の販売増を期待

  オーストラリアのクロコダイル産業は、豚インフルエンザによってクロコダイルの肉の販売が伸びることを期待している。 
  クロコダイル業者のキース・クック氏は、「狂牛病が流行した時にクロコダイルの肉の販売が大きく伸びた。 もし、豚インfルエンザの勢いが広がることになれば、また同じように販売が伸びるかもしれない。 クロコダイルの肉は白肉(White meat)で、同じ白肉の豚肉の代替としては最高である。 味覚、食感、色、脂肪分などは非常に良く似ている」と話した。 (Source: ABC, 29/04/09 "Swine flu to create more bite for croc meat industry")

05月06日2009年 豪産、NZ産牛肉など対して輸入割り当て制度を導入−インドネシア